ベトナム人気質

ベトナムには約1億人が住んでいる。これを一括してベトナム人はこうだというのもどうかと思うが、やっぱり興味はある。

例えば、日本人は大きな政府が好きで、国が統制し、規制をすることは正しいと思っている人が多いとか、個人の自由意志を主張するよりは周りの様子を見ながら大勢に従うのを好む、これが自分の自由判断と思っているとか、等々を分析するのは楽しいし意味あることのように思う。

ベトナム人と日本人をこんな面から比較できればよいが、まだ私にはわからない。そこで、雑誌等で説明されていることと、私の肌感覚での理解を書いてみることにする。

 

1.ベトナム人のいう一人前は社会人になることではなく、家族人になることである。家族を養えて初めて一人前と言える。(雑誌の記事より)

ベトナムに来た当初よりベトナム人は職場より家族を大事にする、という話をよく聞いた。忙しくても家族のために早く帰るという人は職場にもたくさんいる。多分はこれは正しいのではないかと感じる。これは日本人が見習うべきことと思う。

 

2.言い訳をよく言う。しかし、家族から叱られる場合は言い訳を言わない。家族は自分のためを思って言ってくれているから。(雑誌の記事より)

言い訳が多い、のはその通りと思う。頼んだ仕事ができない場合等、延々とその言い訳を言う。関係あることないこと延々と話し出す。いかに自分が努力したかを強調したいのだと理解している。これが会議が長くなる一因でもある。家族に対しては言い訳を言わないのかどうかはもちろん私にはわからない。

言い訳を言うということは自分の非を認めないということである。これが職場では実は大きな問題なのだ。改善サイクルを回すことができないのだ。日本ではよく問題が起こるとなぜなぜ分析を行う。ベトナムでやると問題の要因は全て自分以外のことになってしまう。これでは改善ができない。言い訳を言わせなくすること、これが大きな課題の一つである。

 

3.人を説得することが苦手、論理的に手順を踏んで人に説明することが苦手である。

(日本人向け新聞記事より)

日本人も威張れるものではないが、確かに説明は総じて下手だ。日本人と比べてどうかはよくわからない。いきなり細部から入るから何をいっているかわからない。時々腹が立って『お前の問題は何だ!』と怒鳴ってしまったりする。説得するというか、自分の主張をしているという感じ。従い、言い訳と同じで、とにかくよくしゃべる。自分の知っていることは全て話しないと気が済まないというようによくしゃべる。街角でも職場でもよくしゃべる。しかし、それが的を得ていないことは多々ある。

 

いまのところこんな感じ。

ベトナム人は日本人に似ているという話をベトナムに来る前にも来てからもよく聞いた。また雑誌でも読んだ。しかし、私の今の感触は日本人よりははるかに中国人に似ている。自分の非を認めず、大いなる多弁がその最たることである。但し、これは人間の本性であるようにも思う。むしろ日本人が世界標準から外れているような気がする。

皆さんはどのように感じるであろうか。

 

では、また。今日より明日が進歩しますように。